活動概要

活動経緯

我が国の森林には緑豊かな人工林が広がり,膨大な量の地上資源が出番を待っています.その蓄積量から考えれば現在の木材の全需要量を賄うことが十分可能です.

しかしながら,国内の産業構造の変化などにより木材価格の低迷や林業・林産業・木造建築の担い手が不足するなど,森林は十分な手入れがされないまま荒廃が進行し,これに伴う国土・環境保全機能の低下,生態系の崩壊などが深刻化しています.将来の森林のあるべき姿を描くことができず,どれほどの努力が必要なのかも明確ではありません.

一方,都市部では,戦後の経済効率を優先したことによる都市の魅力の低下とともに都市居住者の生活の質に与える負の影響因子が増大しています.コンクリート,鉄,アスファルトに覆われた無機質な都市空間の環境に与える負荷の大きさに対する認識は希薄です.

ヘルシンキWOOD CITY

真の循環型社会を実現するためには都市の低炭素化が重要であり,そのためには太陽エネルギーとその所産を利用すべきです.自然エネルギー,バイオマスがエネルギー源,資源として重要で,幸いにして我が国はこれらの地上資源に恵まれています.

「森林」と「都市」が抱えるこのような問題を解決に導くための一つの方策として,森林の恩恵を享受し,人が多く住む都市の公共/居住スペースに木材を大量投入し,木造建築をはじめとする木質空間の構築を通じて地域の文化を育み,景観に配慮した潤いのある,幅広い年齢層の人々が集う安心で安全なまちづくりに貢献することができると考えられます.

このようなことから都市の木質化プロジェクトでは,都市における木材利用を通じて日本の森林と都市が抱える諸問題を解決に導くための取り組みを2009年より続けて参りました.森と街が連携し,木材利用の意義を理解し利用の促進を図るWoodismを広めることでWoodism-Cityの構築をめざそうとするものです.

このような活動を一層充実させるとともに,森林・材料・建築分野における木材利用の意義を理解し,利用促進を図り,次世代の森林資源総合産業を担う人材の育成に向けて,都市の木質化のあり方について考えるために特定非営利活動法人 都市の木質化プロジェクト を令和元年9月12日の設立総会にて承認可決,令和元年11月29日に名古屋市より設立認証を受け,2019年12月6日に法人成立いたしました.

団体情報

1) 団体正式名称:特定非営利活動法人 都市の木質化プロジェクト(英文名称:NPO Woodism-City Project)

2) 連絡先e-mail: info@woodismcity.net

3) 事務局所在地(住所):〒464-8601 愛知県名古屋市千種区不老町1

名古屋大学大学院生命農学研究科 木材工学研究室内

4) 法人格取得年月:2019年12月6日

5) 所轄庁:名古屋市市民経済局地域振興部市民活動推進センター

6) 設立年月:2019年9月12日

7) 定款:以下のサイト(内閣府NPOホームページ)をご覧ください

都市の木質化プロジェクト | NPO法人ポータルサイト - 内閣府
この法人は、都市部に国産木材を投入する「都市の木質化」を広め、木造建築をはじめとする木質環境の構築を通じて都市木造を推進し、森林と都市が抱える諸問題の解決に貢献することを目的とする。

8) 役員一覧:

理事長 佐々木 康寿

副理事長 大橋 俊夫(再生空間合同会社)

副理事長 山崎 真理子(名古屋大学)

理事 鍋田 拓哉(愛知県)

理事 柳田 智弘(アウェア株式会社)

監事 横井 勝(セブン工業株式会社)

学生オブザーバー 柵木 香奈穂(名古屋大学)、杉本 祐也(名古屋工業大学)

9) 会員数:

正会員33名、学生会員22名、賛助会員7社(2023年5月18日現在)。内訳は,学識経験者、建築・木材・森林・林業関係者、公務員、学生などです.